朧朧(読み)オボロオボロ

デジタル大辞泉 「朧朧」の意味・読み・例文・類語

おぼろ‐おぼろ【××朧】

[副]ぼうっとかすんでいるさま。ぼんやり。
「過ぎ去ッた事は山媛やまひめの霞にこもッて―、とんと判らぬ事而已のみ」〈二葉亭浮雲

ろう‐ろう【××朧】

[ト・タル][文][形動タリ]ぼろにかすんださま。うすあかるいさま。「朧朧たる月」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「朧朧」の意味・読み・例文・類語

おぼろ‐おぼろ【朧朧】

〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① ぼんやりと。ぼうっと。かすんで。
※言継集(1574頃)「見渡せばおぼろおぼろと立ちくるも消ゆるもわかぬ薄霧の空」
意識などが朦朧として、はっきりしないさま。
※寛永十年刊本無門関鈔(17C前)上「惺々添とは、夢惺でをぼろをぼろとして心分明ならざるを云也」

ろう‐ろう【朧朧】

〘形動タリ〙 おぼろにかすんでいるさま。薄明るいさま。ぼんやりとしているさま。
※新撰朗詠(12C前)上「明(てりも)せず、暗(くもりも)せず、朧々たる月暖に非ず寒に非ず、漫々たる風〈白居易〉」
※俳諧・奥の細道(1693‐94頃)旅立「彌生も末の七日、明ぼのの空朧々として」 〔潘岳‐悼亡詩三首〕

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