木村正幹(読み)きむら・まさもと

朝日日本歴史人物事典 「木村正幹」の解説

木村正幹

没年:明治36.1.21(1903)
生年天保14(1843)
明治期の実業家。元長州(萩)藩士井上馨部下。京都府勧業掛大属を勤めたが,井上の 先収会社設立に伴い,招かれて明治7(1874)年入社。9年先収会社を引き継ぎ三井物産が創設されると,副総括(副社長)就任(総括益田孝)。26年常務理事首座となり,27年三井家監査役就任のため退社。27~31年には財閥統轄機関三井家同族会参列員も務めた。三井物産では社外交渉に追われ不在がちの益田に代わり,社内管理に緻密な事務処理能力を発揮,御用会社から総合商社への展開を内側から支えた。<参考文献>実業之世界社編『財界物故傑物伝』上,三井文庫編『三井事業史』2巻

(花井俊介)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「木村正幹」の解説

木村正幹 きむら-まさもと

1843-1903 明治時代の実業家。
天保(てんぽう)14年生まれ。もと長門(ながと)(山口県)萩(はぎ)藩士。同藩士井上馨(かおる)の部下。明治7年井上が設立した先収(せんしゅう)会社にまねかれる。9年同社を継承した三井物産の副社長となり,貿易・商業部門の発展につくす。26年常務理事首座,27年三井家大元方監査役。明治36年1月21日死去。61歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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