本山寺(香川県)(読み)もとやまじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「本山寺(香川県)」の意味・わかりやすい解説

本山寺(香川県)
もとやまじ

香川県三豊(みとよ)市にある寺。高野山真言(こうやさんしんごん)宗の準別格本山。山号は七宝(しっぽう)山。本尊は馬頭観世音菩薩(ぼさつ)。四国八十八所第70番札所。807年(大同2)平城(へいぜい)天皇の勅願により弘法(こうぼう)大師空海が鎮護国家のため創立。開基当時は七宝山持宝院(じほういん)長福寺と号していたが、天保(てんぽう)年間(1830~44)に本山寺と改称。中世以前は24の塔頭(たっちゅう)、2000石の寺領をもち、四国随一の巨刹(きょさつ)として隆盛を極めた。本堂(国宝)は1300年(正安2)に建てられたもので、1952年(昭和27)鎌倉様式建築に復原された。同じく鎌倉様式の仁王門(八脚門)は国重要文化財である。ほかに阿弥陀(あみだ)堂、大師堂、十王堂、赤堂、五重塔が建つ。

[野村全宏]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android