朴堧(読み)ぼくせん(英語表記)Pak Yǒn

改訂新版 世界大百科事典 「朴堧」の意味・わかりやすい解説

朴堧 (ぼくせん)
Pak Yǒn
生没年:1378-1458

朝鮮,李朝の音楽家,官僚。字は担夫,号は蘭渓密陽の人。1411年,文科に及第し,位は正二品芸文館大提学に至る。1427年,自作黄鐘編磬へんけい)によって十二律の音階を完成して楽制を整え,31年,宮廷の朝会に使用した郷楽を廃して中国の雅楽を採用し,その楽譜が《世宗実録》に残る。高句麗の王山岳新羅于勒(うろく)とともに朝鮮の三楽聖と呼ばれ,同時代の科学者蔣英実と並び称される。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の朴堧の言及

【雅楽】より

…高麗時代を通じて雅楽と宮中楽の整備をはかり,最後の恭譲王の時には雅楽署が設置された。李朝(1392‐1910)に入ると,第4代世宗は朴堧(ぼくせん)に命じて唐代雅楽の制度を研究させ,宮中の祭祀楽と宴礼楽を再整備し,〈定大業〉〈保太平〉〈発祥〉〈鳳来儀〉などの新楽を加えた。〈定大業〉〈保太平〉は1464年(世祖9)に宗廟の祭礼楽として採択された。…

※「朴堧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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