デジタル大辞泉
「李下に冠を正さず」の意味・読み・例文・類語
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精選版 日本国語大辞典
「李下に冠を正さず」の意味・読み・例文・類語
りか【李下】 に 冠(かんむり・かぶり)を=正(ただ)さず[=直(なお)さず]
- スモモの木の下で手を上げると、果実を盗むかと疑われるから、冠が曲がってもそこでは正すべきではないの意で、嫌疑を受けるような行為はすべきではないといういましめ。李下の冠。〔文明本節用集(室町中)〕 〔古楽府‐君子行〕
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李下に冠を正さず
悪いことをしているのではないか、と疑いを招くような言動は、しない方がよい、という戒めのことば。
[使用例] 善意の行動の一々を、逆にとられて、悪意だ悪意だと重ねられれば、(いっそそれならば)という気になる。李下に冠をたださずといういましめを、且元は自ら破ってまで豊家の安泰を願った[早乙女貢*大坂城炎上す|1970]
[由来] 「[文選]―古楽府」に収録された「君子行」という詩の一節から。「きちんとした人間は、災いは未然に防ぎ、疑惑を招くようなことはしない」という出だしに続いて、「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず(ウリ畑では、かがみこんで履物を履き直すようなことはしないし、スモモの木の下では、手を上げて冠をかぶり直すようなことはしない)」とうたっています。どちらも、ウリやスモモを盗んでいると勘違いされないための用心です。
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李下に冠を正さず
すももの木の下で冠を直すような、他人から疑われかねない行動は慎まなくてはならない。
[使用例] 善意の行動の一々を、逆にとられて、悪意だ悪意だと重ねられれば、(いっそそれならば)という気になる。李下に冠をたださずといういましめを、且元は自ら破ってまで豊家の安泰を願った[早乙女貢*大坂城炎上す|1970]
[解説] 「古楽府―君子行」の「君子は未然を防ぎ、嫌疑の間に処らず、瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」から出て、対句の「瓜田に履を納れず」とともに人口に膾炙したもの。
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李下に冠を正さず
実がなっている李の木の下で冠を直さない。実を取ろうとしていると思われるからだ。また瓜の畑でしゃがんで履物をはきなおすこともしない。瓜を盗むと思われるからだ(「瓜田に履を納〔い〕れず」)。君子は疑われるようなことは未然に防ぐもの。
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