村上木彫堆朱(読み)むらかみきぼりついしゅ

事典 日本の地域ブランド・名産品 「村上木彫堆朱」の解説

村上木彫堆朱[漆工]
むらかみきぼりついしゅ

北陸甲信越地方、新潟県の地域ブランド。
村上市で製作されている。村上地方における漆枝は、およそ600年前、京都から寺院建築にやってきた漆工によって伝わったとされる。堆朱彫は、江戸時代後期の文政年間(1818年〜1830年)に江戸詰めの村上藩士が名工から学び、これを村上に伝えたことにより藩内にひろがった。江戸時代末期には、本堆朱の研究をすすめ、図案の写実性を考慮し、鎌倉彫の彫法を加えるなどして、今日の村上木彫堆朱の基礎が築かれた。1976(昭和51)年2月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品に指定。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「村上木彫堆朱」の解説

村上木彫堆朱

新潟県、村上地方で生産される漆器村上堆朱(ついしゅ)とも。彫刻を施した木地に漆を塗る独特の技法でつくられる。おもに朱一色で仕上げる堆朱をさすが、国指定伝統的工芸品としては堆朱・堆黒(ついこく)・朱溜(しゅだめ)塗・金磨(きんま)塗・色漆(いろうるし)塗・三彩彫の全6種の技法の総称として用いられる。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android