村山郡(読み)むらやまぐん

日本歴史地名大系 「村山郡」の解説

村山郡
むらやまぐん

仁和二年(八八六)に、それまでの最上郡のうち北半が分れて成立した郡で、近世初期に最上・村山両郡の呼称が逆転するまでは、現在の山形県内陸部の北部、新庄市および最上郡全域、北村山郡大石田おおいしだ町・尾花沢おばなざわ市・村山市・東根市、西村山郡河北かほく町・西川にしかわ町・大江おおえ町、寒河江さがえ市を郡域としたと考えられる。本項では成立後、近世に呼称が逆転するまでの村山郡を対象とする。

〔古代〕

仁和二年一一月一一日の勅により最上郡を二分して成立した(三代実録)。「延喜式」民部省には「分最上郡置村山郡」の頭注がある。「和名抄」高山寺本では大山おおやま長岡ながおか・村山・大倉おおくら梁田やなだ徳有とくう六郷からなり、東急本(国郡部)には「牟良夜末」の訓がある。北の村山、南の最上の郡境は最上川の東はみだれ川、西は寒河江川流域辺りと考えられ、現在の大江町・寒河江市・河北町・東根市を結ぶ線にあたると思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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