村役(読み)ムラヤク

デジタル大辞泉 「村役」の意味・読み・例文・類語

むら‐やく【村役】

江戸時代、道・橋・用水・堤の普請など、村の維持運営のために村民が負担した労役
村役人のこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「村役」の意味・読み・例文・類語

むら‐やく【村役】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代、村の維持、運営または公共事業のために村民が負担する労役。堰の造成、川除け、道・橋普請など。のちには、米・金をもって代納することが多くなった。
    1. [初出の実例]「近年に至り在々堤川除用水普請等人足出方は、高百石五十人は村役に差出」(出典:地方凡例録(1794)四)
  3. 村役人。
    1. [初出の実例]「仮令、何事が御座らうとも、平左殿も当所の村役(ムラヤク)」(出典:人情本・貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)初)

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世界大百科事典(旧版)内の村役の言及

【厄】より

… 厄の意味や内容が拡大されてくると,正体不明の者や迷惑のかかる者までも払いの対象となってくるが,元来,厄は役に通じていたとみることができる。神祭に特定の任務をもつ者を神役といい,村の政治を担う者を村役というのがそれで,彼らは集団の秩序を維持してその目的を達成させるための重要な役割をもっているから,身を慎む緊張した生活を送らねばならなかった。そのために身に災難がふりかかりやすい状態におかれたといえよう。…

※「村役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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