東串良(読み)ひがしくしら

改訂新版 世界大百科事典 「東串良」の意味・わかりやすい解説

東串良[町] (ひがしくしら)

鹿児島県東部,肝属(きもつき)郡の町。人口6802(2010)。大隅半島頸部に位置し,東は志布志湾に面する。町域の大半は沖積低地シラス台地からなり,南境を肝属川が,西境をその支流串良川が流れる。国道220号線が通じる。肝属川河口付近に唐仁(とうじん)古墳群(史)がある。中世以来この地を支配した肝付氏が,天正年間(1573-92)に移封されてからは島津氏の所領となる。江戸時代には,肝属川河口の柏原(かせばる)は,米の積出しや琉球などとの貿易の港として栄えたが,今は漁港で,志布志国家石油備蓄基地が地先にある。明治末期には大規模な耕地整理が行われ,それまでの低湿地は二毛作さえ可能な良田となった。米作を中心にスイカ,キュウリなどの施設園芸が行われており,台地上では肉牛の飼育が盛ん。海岸部は日南海岸国定公園に属する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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