東京錦(読み)トウギョウキ

デジタル大辞泉 「東京錦」の意味・読み・例文・類語

とうぎょう‐き〔トウギヤウ‐〕【東京錦】

もと中国から渡来し、のち日本で模造したにしき赤白碁盤模様白地部分に、鳥・蝶・藤の丸などを赤く織り出したもの。

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精選版 日本国語大辞典 「東京錦」の意味・読み・例文・類語

とうぎょう‐き トウギャウ‥【東京錦】

〘名〙 もと中国から渡来し、のち、日本で模倣して作った錦。とうぎょうのにしき。
※青表紙一本源氏(1001‐14頃)初音「唐のとうきゃうきの、ことごとしき縁(はし)さしたるしとねに、をかしげなる琴うちおき」

トンキン‐にしき【東京錦】

〘名〙 トンキン産の錦。また、その様式。赤白の碁盤(ごばん)目の白地に、赤で蝶(ちょう)や鳥の模様を織り出したもの。とうぎょうき。

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世界大百科事典(旧版)内の東京錦の言及

【茵】より

…縁は位によって五位以上は黄絹縁,六位以下は紺布縁,さらに縁なしなどと違っていた。絹織物の方は宮中や上級貴族用で,東京(とうぎよう)錦(ベトナムのトンキンから渡来した錦の意で,赤白の碁盤目で白地には赤く蝶鳥の模様を織った錦)や唐錦などを表にし,綿と蓆を芯にして,唐綾の縁をつけたものである。方3尺から4尺ぐらいの1人用,長さ8尺から9尺ぐらいの2人以上用があった。…

※「東京錦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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