東方社(読み)とうほうしゃ

百科事典マイペディア 「東方社」の意味・わかりやすい解説

東方社【とうほうしゃ】

1941年,松竹映画の俳優だった岡田桑三〔1903-1983〕を理事長とし,対外向け写真画報誌を出版するため設立された会社。発足時は中央工房という名であった。日本工房を離れたデザイナー原弘,写真家木村伊兵衛らが参加し,社外理事に林達夫がいた。1942年に対外向け宣伝グラフ誌《FRONT》を創刊陸軍参謀本部三井三菱,住友各財閥の支援を受けた。原弘がアート・ディレクターを務めた同誌は,ソ連の対外宣伝誌《USSR》やアメリカのグラフ誌《ライフ》の影響を受けながら,写真を大胆にレイアウトした質の高いデザインを実現。終戦までに全10冊が制作された。1945年解散。
→関連項目浜谷浩

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android