東洋学芸雑誌(読み)とうようがくげいざっし

改訂新版 世界大百科事典 「東洋学芸雑誌」の意味・わかりやすい解説

東洋学芸雑誌 (とうようがくげいざっし)

1881年10月に東洋学芸社から創刊された自然科学を含む月刊誌。日本で最初の学術総合雑誌である。杉浦重剛と千頭(ちかみ)清臣が井上哲次郎や磯野徳三郎らの協力のもとに,その範をイギリスの科学雑誌《Nature》にとり,啓蒙を旨として編集された。初期には文芸作品も掲載するなど多くの読者を獲得したが,加藤弘之菊池大麓(だいろく)をはじめ官学系の学者を多用し,90年代半ばからは科学啓蒙誌としての性格を強めていった。1930年12月の廃刊まで567冊を刊行した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android