東門(読み)とうもん

精選版 日本国語大辞典 「東門」の意味・読み・例文・類語

とう‐もん【東門】

[1] 〘名〙
① 東向きの門。東側の門。
※栄花(1028‐92頃)鶴の林「かの釈迦入滅のとき、かのくしな城の東門よりいでさせ給けんに違ひたることなし」 〔詩経‐鄭風出其東門〕
四天王寺の西門が極楽の東門に真向かいになっているという信仰から、特に極楽の東門をいう。
平家(13C前)一〇「只今極楽の東門をいでて来迎し給はんずれば」
③ 「うり(瓜)」の異名。〔文明本節用集(室町中)〕
[2] 中国、春秋時代、呉王夫差が、臣、伍子胥(ごししょ)の二つの眼玉を抜いて梟(さら)した門をいう。
※九冊本宝物集(1179頃)七「かならずわが眼をくじりて、呉の東門の上に置け」

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