朝日日本歴史人物事典 「松崎蔵之助」の解説
松崎蔵之助
生年:慶応1.12.16(1866.2.1)
明治大正期の経済学者。千葉県出身。帝大卒。東京帝大農科大学教授のち法科大学教授。統計学と財政学を担当。東京高等商業(一橋大)学校長を兼ねた時期もある。明治30年代に金井(延)・松崎時代を築き,東京帝大に社会政策学派の経済学を移植するのに貢献した。特にワグナーの影響が強い。著名な門下生に柳田国男,高野岩三郎,河上肇らがいる。松崎は国家主義的権力主義的な人であったが,彼ら門下生はそれに反発するかのように,3人とも自由主義的民主主義的な学風を構築した。<著作>『最新財政学』<参考文献>大内兵衛「松崎博士の訃を悼む」(『国家学会雑誌』大正8年12月号),『東京大学百年史 部局史1』
(藤井隆至)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報