松郷(読み)まつごう

日本歴史地名大系 「松郷」の解説

松郷
まつごう

[現在地名]川越市松郷・松江町まつえちよう通町とおりまち南通町みなみとおりまち連雀町れんじやくちよう中原町なかはらちよう田町たまち久保町くぼまち三久保町さんくぼちよう仙波町せんばまち六軒町ろつけんまち末広町すえひろちよう三光町さんこうちよう新富町しんとみちよう

川越城下に続く南の平坦地に立地。城下町との境界は錯綜している。村名は中国の松江に擬せられたことに由来するという説(風土記稿)、付近の伊佐いさ沼から松江の名産である鱸がとれたためとの説(武蔵志)がある。古くは上・中・下に分れていたが、のち上松郷は城下町に吸収され上松江町(上松郷町)となった。松郷・松江と混用されるのは、郷の字の草体が江に似ているためと思われる。弘治二年(一五五六)四月晦日の北条家印判状写(武州文書)に「松郷」とみえ、小田原北条氏は地内の一町二反ほか計一町八反の地(分銭二貫七〇〇文)を明蓮社に寄進している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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