板車(読み)いたぐるま

精選版 日本国語大辞典 「板車」の意味・読み・例文・類語

いた‐ぐるま【板車】

〘名〙
牛車一種板張りの箱の車。手軽な車として貴賤の別なく用いられたが、一条天皇長保九九九‐一〇〇四)頃、五位は筵張(むしろば)り、六位は板車と定められた。のち、網代車(あじろぐるま)盛行につれてすたれた。
西宮記(969頃)一七「板車 上下通用之〈近代無乗用之人〉」
② 板を敷いただけの小型の荷車
風俗画報‐二六九号(1903)通運館「外に自転車人力車、小児車(せうにくるま)、板車(イタクルマ)あり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の板車の言及

【べか車】より

…近世大坂市中で用いられた人力荷車。のちに板車ともいわれた。二輪車で江戸の大八車に対していわれた。…

※「板車」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android