枝角類(読み)シカクルイ(その他表記)cladoceran

デジタル大辞泉 「枝角類」の意味・読み・例文・類語

しかく‐るい【枝角類】

甲殻類に属する小形のプランクトン湖沼海洋沿岸に多く、稚魚のえさとして重要。ミジンコタマミジンコなど。

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精選版 日本国語大辞典 「枝角類」の意味・読み・例文・類語

しかく‐るい【枝角類】

  1. 〘 名詞 〙 主に淡水にすむ小形の甲殻類。二枚貝のような殻で体を包み、単為生殖によって増殖する。湖沼プランクトンの重要な類で、稚魚の食物になる。マルミジンコゾウミジンコ、タマミジンコなどがある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「枝角類」の意味・わかりやすい解説

枝角類
しかくるい
cladoceran

鰓脚綱双殻目枝角亜目 Cladoceraとしてまとめられる小型甲殻類総称。通称ミジンコ類(→ミジンコ)。体長 0.5~1mmの種がほとんどで,体は左右 2枚の殻で包み込まれるが,殻の形態は変化に富む。遊泳に役立つ大きな二叉型第2触角をもつこと,ほぼ同形の葉状脚を 4~6対もつことなどが共通の特徴としてあげられる。ほとんどが淡水産で,湖沼のプランクトンの主要群となっている。約 1000種が知られており,分類学的には 8科に分けられる。これらはいずれも単為生殖によって増殖するのが普通で,生息条件のよい時期に雌だけによって殻と体の背面の間の育房に産み出された卵は夏卵と呼ばれ,すべて雌になる。夏の高温時,冬の低温時などの厳しい環境になると雄が出現する。この雄との有性生殖(→生殖)によって産み出された卵は冬卵または耐久卵と呼ばれる。厚い殻に包まれたこの卵は母体から離れて水底に沈み,孵化に適した時期を待つ。やがて雌として孵化し,再び雌だけで増殖する。魚類の重要な餌である。(→甲殻類鰓脚類節足動物

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