枢密院[日本](読み)すうみついん[にほん]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「枢密院[日本]」の意味・わかりやすい解説

枢密院[日本]
すうみついん[にほん]

1888年枢密院官制 (勅令 22号) により設置された天皇の最高諮問機関。初め大日本帝国憲法および皇室典範草案を諮詢するために創設され,議長副議長および顧問官で組織された。国務大臣院議および表決に加わることができたが院議の定員数には顧問官の過半数を必要とした。同官制では「枢密院ハ…施政ニ干与スルコトナシ」 (8条) とされていたが,「枢密院ハ天皇親臨シテ重要ノ国務ヲ諮詢スル所」 (1条) であったから,実際には強い力をもった。日本国憲法案も諮詢されたが,1947年5月2日に廃止された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android