柔柔(読み)ヤワヤワ

デジタル大辞泉 「柔柔」の意味・読み・例文・類語

やわ‐やわ〔やはやは〕【柔柔】

[副]
やわらかい感じのするさま。「子供柔柔とした手」
物腰のものやわらかなさま。
母君はただいと若やかにおほどかにて、―とぞたをやぎ給へりし」〈玉鬘
[名]
ぼたもちをいう女房詞
吉野紙をいう女房詞。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「柔柔」の意味・読み・例文・類語

やわ‐やわ やはやは【柔柔】

[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① やわらかなさま、しなやかなさまを表わす語。
※名語記(1275)六「わかき鳥はくちばしのいまだ、かたまらずして、やはやはとあれば」
② 物腰がものやわらかなさま、たおやかなさま、なよなよとしたさまを表わす語。
源氏(1001‐14頃)玉鬘「母君はただいと若やかにおほどかにて、やはやはとぞたをやぎ給へりし」
手加減をして、あまり力をいれず、ゆっくりと物事をするさまを表わす語。
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「初は叔母も自分ながらけぶさうな貌をして、やはやは吹付けてゐたからまづ宜ったが、次第にいぶし方に念が入って来て」
[2] 〘名〙 やわらかな物の意。
牡丹餠(ぼたもち)をいう女房詞。〔女重宝記(元祿五年)(1692)〕
② 吉野紙をいう女房詞。
※建内記‐永享二年(1430)二月二〇日「仏ち院よりやわやわ百そくまいり候」
[3] 〘形動〙 ものやわらかなさま。柔和なさま。
※大唐西域記長寛元年点(1163)四「気序暑熱かにして風俗淳和(ヤハヤハ)なり」

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