デジタル大辞泉
「柳川春葉」の意味・読み・例文・類語
やながわ‐しゅんよう〔やながはシユンエフ〕【柳川春葉】
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やながわ‐しゅんよう【柳川春葉】
- 小説家。東京出身。本名専之(つらゆき)。尾崎紅葉門下四天王の一人。のち、通俗小説に転じた。著作「夢の夢」「錦木」「生さぬなか」など。明治一〇~大正七年(一八七七‐一九一八)
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柳川春葉
没年:大正7.1.9(1918)
生年:明治10.3.5(1877)
明治大正時代の小説家。東京下谷生まれ。播磨国竜野藩士柳川至,むつの長男。本名専之。別号千紫。英学塾に学ぶ。18歳で尾崎紅葉の門に入り,明治31(1898)年春陽堂に入社,『新小説』の編集に従事し,34年同誌に発表した「錦木」などで家庭小説作家として成功。また35年「秋袷」,36年「泊客」などの好短篇を発表して,泉鏡花らと共に,紅葉門下の四天王と称された。代表作「生さぬ仲」(1912~13)では大人気を博したが,これは北島春石の代作という説もある。また「不如帰」「婦系図」などを脚色し新派の脚本家としても注目された。墓所は芝公園天光院。<参考文献>『硯友社文学集』(明治文学全集22巻)
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柳川春葉【やながわしゅんよう】
小説家。本名専之(つらゆき)。東京生れ。小学校卒業後,英語塾に通う。尾崎紅葉の玄関番となり,彼の補筆による《白すみれ》で小説家として自立。《読売新聞》連載の《夢の夢》などで成功し,紅葉門下四天王として文壇的地位を得たが,元来の抒情的資質を生かせず,家庭小説に転身。家庭小説の代表作に《母の心》《生(な)さぬ仲》がある。
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柳川春葉
やながわしゅんよう
(1877―1918)
小説家。東京生まれ。本名専之(つらゆき)。尾崎紅葉(こうよう)の門下で、四天王の一人といわれる。明治30年代に『秋袷(あきあわせ)』(1902)、『泊客』(1903)などの温雅な作風の好短編を発表、のち長編の家庭小説が世に迎えられて『生(な)さぬ仲』(1912~13)などで有名。新派劇の脚本家としても著名で、自作のほか泉鏡花(きょうか)の『婦(おんな)系図』なども脚色している。
[岡 保生]
『『明治文学全集22 硯友社文学集』(1969・筑摩書房)』
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柳川春葉
やながわしゅんよう
[生]1877.3.5. 東京
[没]1918.1.9. 東京
小説家。本名,専之 (つらゆき) 。 17歳で尾崎紅葉に入門,『白すみれ』 (1897) で世に出た。『錦木』 (1901) その他の通俗小説によって声価をあげ,小栗風葉,泉鏡花,徳田秋声らとともに紅葉門下の四天王と称された。その後『母の心』 (05) などの家庭小説を書き,『生 (な) さぬ仲』 (12~13) の成功により完全に通俗小説家に転じた。
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柳川春葉 やながわ-しゅんよう
1877-1918 明治-大正時代の小説家。
明治10年3月5日生まれ。尾崎紅葉にまなび,紅葉補筆の「白すみれ」でデビュー。春陽堂にはいり短編を発表後,「生(な)さぬ仲」などの家庭小説で人気を博した。新派の脚本も手がけた。大正7年1月9日死去。42歳。東京出身。本名は専之(つらゆき)。作品に「泊客」「夢の夢」など。
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柳川 春葉 (やながわ しゅんよう)
生年月日:1877年3月5日
明治時代の小説家
1918年没
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の柳川春葉の言及
【家庭小説】より
…必ずしもハッピー・エンドを心がけてはいないが,ときに明るい解決を目ざしたものもあり,〈光明小説〉と呼ばれた(中村春雨の《無花果(いちじく)》(1901)など)。その展開は,尾崎紅葉の《[金色夜叉](こんじきやしや)》(1897‐1902),徳冨蘆花の《[不如帰](ほととぎす)》(1898‐99)あたりを先駆とし,菊池幽芳の《[己が罪]》(1899‐1900),《乳姉妹》(1903)などをピークに,草村北星の《浜子》(1902),《相思怨》(1904),田口掬汀(きくてい)の《女夫波(めおとなみ)》(1904),《伯爵夫人》(1905),大倉桃郎(とうろう)の《琵琶歌》(1905)などが続出し,その脚色による新派劇の興隆と相まって,大正の柳川春葉《生(な)さぬ仲》(1912)などに及んでいる。【岡 保生】。…
※「柳川春葉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」