柴山藩(読み)しばやまはん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「柴山藩」の意味・わかりやすい解説

柴山藩
しばやまはん

明治初年、上総(かずさ)国武射(むしゃ)郡柴山村(千葉県山武(さんぶ)郡芝山町)を藩庁とした譜代(ふだい)藩。のち藩庁を同郡松尾(まつお)村(山武(さんむ)市)に移し松尾藩と称した。遠江(とおとうみ)(静岡県)掛川(かけがわ)城主太田資美(すけよし)は、1868年(明治1)駿府(すんぷ)藩の成立により、領地たる遠江国周知(すち)・山名豊田・佐野・榛原(はいばら)・城東(じょうとう)6郡の4万1000余石、駿河(するが)国志太(しだ)郡内4100石余、伊豆(いず)国加茂(かも)・那加(なか)2郡内7500石余を収公され、上総国武射・山辺(やまべ)2郡内147か村において5万3400石余(表高5万0037石)を与えられ、立藩した。資美は1869年版籍を奉還し柴山藩知事となった。その後、武射郡八田村など8か村の入会(いりあい)地に新庁を築き、ここを松尾と称した。1871年正式に松尾藩と称したが、6か月後には廃藩、藩領は松尾県、木更津(きさらづ)県を経て千葉県管下となった。

川村 優]

『『千葉県史料 近代篇』全4冊(1968~71・千葉県)』

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