栄毅仁(読み)えいきじん(英語表記)Rong Yi-ren

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「栄毅仁」の意味・わかりやすい解説

栄毅仁
えいきじん
Rong Yi-ren

[生]1916.5.1. 無錫
[没]2005.10.26. 北京
中国の実業家,政治家。中国国際信託投資 CITICの初代理事長を務め,自由市場改革を支持,経済開放を推進して「赤い資本家」の異名をとった。1999年にはアメリカ合衆国の経済誌『フォーブズ』で中国一の富豪(総資産 10億ドル)に選ばれた。また 1993~98年国家副主席を務めた。イギリス系の上海セントジョンズ大学で教育を受けた。1949年の中国共産党による新中国建国当時は生家の事業に従事していたが,1955年にこの事業が半国有化され,兄弟が国を離れたのちも中国にとどまった。1957年から上海市副市長を務め,1959年には国務院紡織工業省次官に就任。1966年に文化大革命失脚。1979年,ときの実力者鄧小平に経済の改革・開放路線の推進役に抜擢され,CITICを設立し,資本主義的運営を導入,外資誘致に成功した。生涯非共産党員だったが,1993年党副主席に指名された。

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