格物学(読み)かくぶつがく

精選版 日本国語大辞典 「格物学」の意味・読み・例文・類語

かくぶつ‐がく【格物学】

  1. 〘 名詞 〙 ( 物象についての道理をきわめる学問の意 ) 物理学
    1. [初出の実例]「英国に於ては〈略〉、格物学を Natural Philosophy 或は Philosophy of Mechanical など言へり」(出典:百学連環(1870‐71頃)〈西周〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の格物学の言及

【物理学】より

…〈物理〉がphysicsの訳語として定着したのは明治以後であるが,漢語として〈物の道理〉を示す意味で用いられたのは古い。現在の物理学に近い概念を表すことばとしては,幕末〈窮理学〉〈格物学〉〈理科〉〈理学〉などがあり,1863年(文久3)洋書調所が開成所に改組されるに当たっての学科名としては窮理が採用され,その後理学に変わり,また65年(慶応1)長崎の分析究理所の科目名に物理の名がみえる。明治政府の学制の整備に伴って,72年(明治5)小学校の教科書に文部省は片山淳吉の《理学啓蒙》を採用し,直ちに《物理啓蒙》と改名,77年文部省が翻訳編集した《百科全書》中の1巻に〈物理学〉があり,81年井上哲次郎の《哲学字彙(じい)》という洋和対照辞典ではphysicsに物理学が当てられているから,ほぼこのころから訳語として定着し始めたとみてよい。…

※「格物学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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