朝日日本歴史人物事典 「桂文治(6代)」の解説
桂文治(6代)
生年:天保14(1843)
幕末明治期の落語家。本名も桂文治。江戸の4代目桂文治の長男に生まれ,嘉永3(1850)年8歳のころから幼名の由之助をそのまま芸名に高座へ上る。18歳で3代目桂文楽となり,慶応2(1866)年には江戸での桂の家元である文治を襲名,3代目金原亭馬生に仕込まれた芝居噺で一方の旗頭となった。幕末の尻取り唄に「桂文治は噺家で」と唄われたのはこの人だといわれる。晩年中風を病み,明治41(1908)年大阪の2代目桂文団治に7代目を譲って3代目桂大和大掾となる。さらに翌年3代目楽翁と改名,その直後に没。<参考文献>「六代目桂文治」(『文芸倶楽部』1911年5月号)
(山本進)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報