江戸幕府5代将軍徳川綱吉の母。今宮神社の氏子の地域にあたる京都・西陣の八百屋に生まれたともいわれる。江戸城の大奥に入り、3代将軍家光の側室となった。今宮神社の復興に手を尽くしたほか、護国寺(東京)の建立を希望するなど神仏への信仰があつかったという。綱吉は犬や鳥などの保護を定めた「生類憐みの令」を出し、「犬
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徳川3代将軍家光(いえみつ)の側室、5代綱吉(つなよし)の生母。京の八百屋仁右衛門(にえもん)の次女、関白二条光平の家司(けいし)本庄宗利(むねとし)の養女宗子。秋野、お玉の方と称す。家光の側室六条有純の女(むすめ)お梅の方の縁で江戸へ下り、家光の寵(ちょう)を受け、1646年(正保3)徳松(とくまつ)(綱吉)を生む。80年(延宝8)綱吉が将軍となると江戸城三の丸に住み、三の丸殿と称された。綱吉の厚い孝敬を受け、1702年(元禄15)には従(じゅ)一位を授けられた。また弟宗資(むねすけ)(笠間(かさま)藩5万石)をはじめ、その一族は幕臣として栄進する者も多かった。彼女は深く仏教に帰依(きえ)し、僧亮賢(りょうけん)、隆光(りゅうこう)らを厚く信任し、それが生類憐(しょうるいあわれ)みの令を極端に助長するなどの弊害の因となったといわれている。
[辻 達也]
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1627~1705.6.22
3代将軍徳川家光の側室。5代将軍綱吉の生母。二条家家司本庄宗利の養女。実父は京都堀川通西藪屋町の八百屋仁左衛門。諱は宗子。秋野・お玉の方と称す。家光の側室お万の方の縁故で大奥へ出仕,1646年(正保3)綱吉を生む。51年(慶安4)家光没後落飾して桂昌院と称した。綱吉の将軍就任にともない江戸城三の丸に入る。1702年(元禄15)従一位。仏教に帰依して僧亮賢(りょうけん)・隆光(りゅうこう)を尊崇,江戸に護国寺を建立。幕政への影響力も多大であった。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
(畑尚子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報
…91年僧正となり,95年には寺領500石を加えて1500石となり,寺名を護持院と改め,新義真言の僧録を命ぜられ,隆光は大僧正に昇った。将軍綱吉と生母桂昌院に取り入り,〈生類憐みの令〉も実子を強く望む綱吉に彼が勧めたものと伝えられるが,同令が年とともに極端にはしったことに深く関与していると考えられている。1707年(宝永4)駿河台成満院に退き,09年綱吉死後大和超昇寺に隠居した。…
※「桂昌院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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