桶川(市)(読み)おけがわ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「桶川(市)」の意味・わかりやすい解説

桶川(市)
おけがわ

埼玉県中央部にある市。1970年(昭和45)市制施行。市名は中世の桶川郷による。大宮台地の北部に位置し、東端に元荒川、西端に荒川が流れる。中央部をJR高崎線、国道17号が南北に通り、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の桶川北本インターチェンジがある。江戸時代は中山道(なかせんどう)の宿場町で、5、10の市(いち)日には、付近の農村で栽培されたベニバナの取引を中心とした六斎(ろくさい)市も開かれた。第二次世界大戦前、付近の農村は、大麦の産地として知られたが、今日は、川田谷(かわたや)地区を中心として、酪農が行われている。1960年代以降、精密機械、金属などの近代的工場や住宅が増えて、人口が急増したが、近年は横這い傾向にある。泉福寺(せんぷくじ)の木造阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)(国指定重要文化財)、川田谷の熊野神社古墳などがある。面積25.35平方キロメートル、人口7万4748(2020)。

[中山正民]

『『桶川市史』全9巻(1979~1990・桶川市)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android