梵妻(読み)ボンサイ

デジタル大辞泉 「梵妻」の意味・読み・例文・類語

ぼん‐さい【×梵妻】

僧侶の妻。大黒だいこく

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「梵妻」の意味・読み・例文・類語

ぼん‐さい【梵妻】

  1. 〘 名詞 〙 僧侶の妻。だいこく。
    1. [初出の実例]「大坂中の寺院諸宗の僧侶戒律を破り、放逸無慙の体たらく〈略〉寺内又は外宅に梵妻を貯へ」(出典:草茅危言(1789)一〇)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「梵妻」の意味・わかりやすい解説

梵妻
だいこく

僧侶(そうりょ)の隠し妻をいう。ぼんさいとも読み、また大黒とも書く。大黒は厨房(ちゅうぼう)に祀(まつ)られる神であることから、寺院飯炊き女をさした。転じて、かつて正式に妻帯を認められない寺院において、世をはばかって、飯炊き女と偽って隠しもった妻をさす。また妻帯を許している宗旨では、寺の女房を大黒ともいった。

稲垣史生

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ワーキングホリデー

協定締結国の国民に対し,休暇の機会と,その間の滞在費用を補う程度の就労を認める査証(ビザ)を発給する制度。二国間の協定に基づき,国際的視野をもった青少年を育成し,両国間の相互理解と友好関係を促進するこ...

ワーキングホリデーの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android