梵珠山(読み)ぼんじゆさん

日本歴史地名大系 「梵珠山」の解説

梵珠山
ぼんじゆさん

津軽半島脊梁をなす梵珠山地南部に位置する。標高四六八・四メートル。前田野目まえたのめ川に臨む西側斜面の崖の上に松倉まつくら観音堂がある。文政七年(一八二四)写の陸奥国津軽郡之図(市立弘前図書館蔵)に梵珠山とある。津軽三千坊の一つ高野千坊はこの山の付近にあり、古くから信仰の山であったとするが、不明な点が多い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「梵珠山」の意味・わかりやすい解説

梵珠山
ぼんじゅさん

青森県北西部、津軽半島の基部にある山。標高468メートル。津軽山地の南部、五所川原市(ごしょがわらし)と青森市の境にある。津軽の住民の信仰が厚い。その昔、道昭上人(どうしょうしょうにん)が釈迦(しゃか)、文殊(もんじゅ)、普賢(ふげん)の三尊をこの山に祀(まつ)り、梵珠の名は文殊菩薩(ぼさつ)から出たと伝えられる。東側斜面に松倉観音堂がある。1969年(昭和44)県民の森に指定され、キャンプ、ハイキング適地となっている。頂上からは岩木山、日本海などを遠望できる。

横山 弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の梵珠山の言及

【浪岡[町]】より

…奥羽本線が通じるほか,79年東部山麓沿いに東北自動車道が通じ,浪岡インターチェンジが設けられた。山岳信仰で知られる梵珠(ぼんじゆ)山(468m)は県民の森に指定されている。【佐藤 裕治】。…

※「梵珠山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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