梶賀浦(読み)かじかうら

日本歴史地名大系 「梶賀浦」の解説

梶賀浦
かじかうら

[現在地名]尾鷲市梶賀町

輪内わうち湾口より南へ入込んだ別の小湾奥にある。南は標高三三六・五メートルの地切じぎり山がそびえ、山裾が海まで迫る。慶長六年(一六〇一)検地帳(徳川林政史蔵)に「梶加村」と記され、家数一三。江戸時代初期に木本組に属する。寛文(一六六一―七三)の頃梶賀浦と改称。「紀伊続風土記」に「湾中小なれとも舟繋りよく鰹魚・細魚等の漁を専とす、昔塩焼きしとそ、村の南に塩竈といふ字残り、釜荒といふ引け高あり」とある。慶長検地の際、塩釜年貢が一三〇俵分であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報