棒鼻(読み)ボウバナ

デジタル大辞泉 「棒鼻」の意味・読み・例文・類語

ぼう‐ばな【棒鼻/棒端】

《「ぼうはな」とも》
棒のはし。棒の先。
宿場境界には棒杭が立っていたところから》宿駅のはずれ。
街道の―の或る家には」〈鉄腸・花間鶯〉

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日本歴史地名大系 「棒鼻」の解説

棒鼻
ぼうばな

[現在地名]鳥取市東品治町

鳥取駅西側の国道五三号とJR山陰本線の交わる地域の通称。江戸時代の鳥取城下町外れにあたり、参勤交代路であった智頭ちず街道が通る。品治ほんじ(通称上品治村)のうち。城下最南のいま町二丁目の南に接し、城下の出入口にあたることから、元文五年(一七四〇)並木松が植えられ枡形が築かれた(因府年表)。棒鼻の名称が使用され始めた年代は不明だが、枡形築造以後のことと考えられる。

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世界大百科事典(旧版)内の棒鼻の言及

【茶屋】より

…客に茶を出して休息させる茶店(ちやみせ)から発展した各種の飲食遊興店をいう。江戸時代,旅行者を対象として道中筋に出現した茶店は,途中の休息所であったから,当初は宿場を離れた山中などに開店したが,しだいに宿はずれ(棒鼻(ぼうはな))にまで進出して,これを立場(たてば)茶屋と呼んだ。宿駅保護のために,立場での食事や宿泊は禁じられたが,力餅などの名物とともに酒やさかな(肴)を提供するようになり,やがて給仕女を置いて客をひく店もできた。…

※「棒鼻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」