椋本宿(読み)むくもとじゆく

日本歴史地名大系 「椋本宿」の解説

椋本宿
むくもとじゆく

[現在地名]芸濃町椋本

伊勢別街道に沿う。楠原くすわら高野尾たかのお(現津市)間の宿。椋本より楠原を経て現鈴鹿郡せき町へは約七キロ、また高野尾へは四キロの所にある。椋本は古くは安濃あのう川左岸段丘の下にあったが、元亀(一五七〇―七三)の頃段丘上の現在地に移転して(椋本根元記)、伊勢別街道に沿う村となったと伝えているから、近世以降の宿である。旅籠は幕末の頃二十数軒を数え、そのうちとくに角屋は現在もその当時の面影を残し、軒先に各地の参宮講の常宿としての目印である講社札を多数掲げている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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