検見・毛見(読み)けみ

精選版 日本国語大辞典 「検見・毛見」の意味・読み・例文・類語

け‐み【検見・毛見】

〘名〙
① (━する) よく見てしらべること。
蜻蛉(974頃)上「月たちては、大嘗会のけみやとしさわぎ、われも物見のいそぎなどしつる」
② (「毛」は田畑作物) 中世近世に行なわれた徴税法の一つ。稲の刈入れ前に、幕府または領主役人を派遣して、作柄を検査させ、その年の年貢高を定めたこと。検見(けんみ)。《季・秋》
高野山文書‐文中三年(1374)二月一一日・僧定具御影堂陀羅尼田寄進状「合一段者。在政所下方丁町村内字尻江田湯屋辻、作同村左近次郎、毎年可毛見
雑俳・長ふくべ(1731)「泣き事もみな毛見様の御すい方」
[補注](1)「検」の字音から「けみす」ができ、その「けみす」から「けみ」という言葉が生まれたと考えられる。
(2)「けみ」には「毛見」「検見」ともにあてるが、よみの示されていない単独の「検見」の例は「けんみ」の項に収めた。→検見(けんみ)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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