(読み)がい

精選版 日本国語大辞典 「概」の意味・読み・例文・類語

がい【概】

〘名〙
① おもむき。ようす。ありさま
戦後文学(1895)〈内田魯庵〉「今や昂然(かうぜん)として世界に臨むの概(ガイ)あり」 〔晉書‐桓温伝〕
② 特に、激する心のようす。意気のあがること。気概
歩兵操典(1928)第一一五「自ら他を率(ひき)ゐるの概を以て戦闘するを要す」
③ 大体のところ。あらまし。おおむね。→概して

がい‐・する【概】

〘他サ変〙 がい・す 〘他サ変〙 大まかにまとめる。大ざっぱにしめくくる。→概して
談義本・風流志道軒伝(1763)叙「盖以此概山人、固非也」
学問のすゝめ(1872‐76)〈福沢諭吉〉一〇「其議論を概すれば〈略〉との趣意を述たるなり」

がい‐・す【概】

〘他サ変〙 ⇒がいする(概)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「概」の意味・読み・例文・類語

がい【概】[漢字項目]

常用漢字] [音]ガイ(慣) [訓]おおむね
ならして一様にする。全体をならして扱うこと。大体。あらまし。「概括概観概況概算概数概説概要概略概論一概梗概こうがい大概
その人の表面に現れた風格気迫。「気概
[補説]原義は、升の面を平らにならす升かき棒。「槩」は異体字。
[名のり]むね

がい【概】

その人から感じとれる風格。おもむき。「古武士がある」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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