榊原 達夫(読み)サカキバラ タツオ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「榊原 達夫」の解説

榊原 達夫
サカキバラ タツオ


職業
箏曲家

肩書
日本赤十字社三重県支部点訳奉仕団委員長

経歴
生後間もなく失明。琴を習得し、箏曲家として活躍。昭和24〜55年三重県立盲学校で点字と音楽を教えた。自宅でも琴の教室を開き、当時の弟子の大学生が点字を学習した時、点訳書が少ないことを知り朝日新聞の「ひととき」欄に投稿。反響を呼び、56年日本赤十字社三重県支部点訳奉仕団を設立、委員長に就任ボランティアが点訳する図書の校正に取り組み、点訳を指導した。「医学大辞典」「新音楽辞典」「国民百科事典」などの百科事典や、「風と共に去りぬ」「新書太閤記」など長編の文学作品、朝日新聞全紙面の点訳、点字の地図や時刻表の製作など、目の不自由な人の読む世界を広げた。

受賞
中日社会功労賞(第45回)〔平成9年〕

没年月日
平成13年 3月25日 (2001年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

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