槇尾山(読み)まきのおやま

日本歴史地名大系 「槇尾山」の解説

槇尾山
まきのおやま

歌枕。宇治川の平等院対岸(右岸)、やや上流にある。「源氏物語」橋姫の巻に、宇治の八宮を訪れた薫大将の、

<資料は省略されています>

がある。同じく椎本の巻には「都にはまだ入り立たぬ秋の気色を、音羽の山近く、風の音もいと冷やかに、槇の山べも僅に色づきて」とある。音羽おとわ山は現京都市山科区にあり、やはり歌枕。

<資料は省略されています>

「増鏡」は後嵯峨院の宇治御幸を描いて、「折知り顔に空さへうちしぐれて、槇の山風あらましきに、木の葉どものいろいろ散りまがふ景色、いひ知らず面白し」と記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「槇尾山」の意味・わかりやすい解説

槇尾山
まきのおやま

「まきおやま」ともいう。大阪府南部和泉市(いずみし)、和泉山脈中の山。標高600メートル。溶結凝灰岩からなる。金剛生駒紀泉国定公園(こんごういこまきせんこくていこうえん)の一部山頂西国三十三所第四番の札所(ふだしょ)施福寺(せふくじ)がある。南海電鉄本線泉大津(いずみおおつ)駅から槇尾山まで乗り継ぎでバス便があり、施福寺まで約1キロメートル。

前田 昇]

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