構造改革[イタリア](読み)こうぞうかいかく[イタリア]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「構造改革[イタリア]」の意味・わかりやすい解説

構造改革[イタリア]
こうぞうかいかく[イタリア]

イタリア共産党の指導者 P.トリアッチが唱道した先進資本主義国における革命戦略論であり,1956年イタリア共産党大会の宣言によって採択されたものである。その背景には A.グラムシ思想がある。構造改革は資本主義社会の内部ブルジョアジーに挑戦する反資本主義的な「陣地戦」の拠点を構築し,ブルジョアヘゲモニーに対して介入政策をとることで,社会主義的変革への諸条件を形成しうるというものである。この構造改革論はおりからの非スターリン化の波に乗り,西ヨーロッパを中心としたマルクス主義者の多くに受入れられ,ロシア的な正統派マルクス主義に対しても,また第2インター系の改良主義的な社会民主主義に対しても独立性を主張することができた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android