橋爪坊屋敷跡(読み)はしづめぼうやしきあと

日本歴史地名大系 「橋爪坊屋敷跡」の解説

橋爪坊屋敷跡
はしづめぼうやしきあと

[現在地名]那智勝浦町浜ノ宮

勝山かつやま(廊之坊屋敷)の南にあった那智山社僧の橋爪坊(安祥坊)の屋敷跡。橋爪坊は源行家(新宮十郎行家)の後裔行珍法師の子孫で、寂光院とも号したという(続風土記)。中世以来那智の有力な御師の一人で、応永二一年(一四一四)六月一七日付旦那売券(米良文書)に「右件ノタンナハ、クマカイ(熊谷)ノ一ソク(族)ヱン(円)ニハシツメノせウシヤウ(少将)チウタイサウテン(重代相伝)ノタンナ也」とみえる。戦国時代には毛利元就・隆元父子が「武運長久之御祈念」を橋爪式部卿に依頼し、周防国内で一〇貫文の地を那智山権現に寄進している(年不詳二月九日付「毛利元就同隆元連署寄進状写」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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