機能性食品(読み)キノウセイショクヒン

デジタル大辞泉 「機能性食品」の意味・読み・例文・類語

きのうせい‐しょくひん【機能性食品】

体調を整える効果をもつとされる加工食品栄養や味ではなく、生体調節機能を人工的に強化している。食物繊維を入れた飲料など。保健機能食品とは違い、効能を示すことはできない。ファンクショナルフード

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精選版 日本国語大辞典 「機能性食品」の意味・読み・例文・類語

きのうせい‐しょくひん【機能性食品】

〘名〙 栄養や味ではなく、生体調節機能を強調した食品。食物繊維を入れた飲料など。

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知恵蔵 「機能性食品」の解説

機能性食品

体の調子を整える機能があることを強調した食品。食品には病気予防や老化防止の助けになる成分微量ながら色々と含まれており、これらを抽出して効果的に摂取できるように開発されたものが一般的に機能性食品とされる。「健康食品」と同様に法的に定義された用語ではなく、機能を表示することは規制されている。
1980年頃から、体調調節機能が栄養、味に次ぐ食品の第3の機能として注目されるようになり、88年に発売された大塚製薬の食物繊維飲料「ファイブミニ」がヒットした。これにオリゴ糖入り炭酸飲料などが続き、健康志向が広がる中で商品化が急速に進んだ。機能性食品は医薬品でないため具体的な効能効果はうたえないが、国の審査を経た上で食品に機能表示を認める「特定保健用食品(トクホ)」制度が91年に作られた。2001年には「栄養機能食品」も新設され、両者を合わせて「保健機能食品」と呼んでいる。
特定保健用食品は、体調調節機能を持つ成分を含み、「おなかの調子を整える」「血圧の高い方に」といった特定の保健の用途を表示できる。食品ごとに審査され、表示できる内容が許可されている。栄養機能食品は、規格基準に適合すれば許可申請は不要で、栄養補給のための食品に「カルシウムは歯や骨の形成に必要な栄養素です」といった栄養成分の機能表示ができる。保健機能食品以外には、食品の持つ効果や機能を表示することはできない。
特定保健用食品やその他の機能性食品を含む、いわゆる健康食品の市場規模は、2兆円近いと推定されている。

(原田英美 ライター / 2013年)

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百科事典マイペディア 「機能性食品」の意味・わかりやすい解説

機能性食品【きのうせいしょくひん】

栄養と味のほかに,食品の第三の機能として食品の成分のもつ生体防御,体調リズム調節,疾病の防止と回復などの機能を重視し工夫された食品。食物繊維食品やカルシウム飲料などが該当。野放し状態の健康食品に一定の基準を設けたもの。1991年,国の基準に適合した食品を〈特定保健用食品〉として許可する制度が発足した。
→関連項目機能性オリゴ糖

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栄養・生化学辞典 「機能性食品」の解説

機能性食品

 食品のもつ体調調節機能を特に強調した食品.厚生労働省では,機能を認定したものについて,特定保健用食品として機能表示を許可している.

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