朝日日本歴史人物事典 「正親町実正」の解説
正親町実正
生年:安政2.6.7(1855.7.20)
大正天皇の侍従長。幕末に攘夷派の公卿であった正親町実徳の長男で,やはり攘夷公卿の正親町公董(中山忠能3男,実徳の子となる)の嗣子となった。伯母に孝明天皇の生母雅子(新待賢門院)がいる。幕末に従四位下まで進み,侍従・美濃権介に任官した。明治2(1869)年元服し,12年宮内省侍医局に出仕し,17年伯爵を授けられ,19年薬剤師に任ぜられた。23年貴族院議員に互選されて大正7(1918)年まで勤め,その間埼玉県知事と賞勲局総裁を務めた。大正7年侍従長となり,10年再び賞勲局総裁となった。
(上野秀治)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報