武家聞伝記(読み)ぶけぶんでんき

日本歴史地名大系 「武家聞伝記」の解説

武家聞伝記
ぶけぶんでんき

六二冊(原本) 木村昌明著

成立 元禄一〇年

写本 池田家文庫(六二巻二五冊・総目録一巻)

解説 著者は延宝五年から元禄一〇年にかけて津山で起筆・編集し、原本子孫の旧赤穂藩士木村啓太郎が伝存していた。森家と縁戚にあった池田家ではこれを借受け、明治二九年筆写を完了。原本には巻号等が付されていないので新たに目次を設け、美作国に関する記事を頭に森家の事歴・軍記雑録等に及ぶよう再編し、二五巻に合本した。全体に森氏津山藩の総合的資料集の性格をもち、「森家先代実録」の編纂にあたって典拠とされた史料として著名である。これには収録されなかったが、本書の巻一四―二二は永正一六年―元禄一〇年にわたり、家臣・町方・地方等に関する出来事を編年体で記録したもので、森氏時代の津山藩政史上きわめて有益な史料。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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