武帝(中国、南斉)(読み)ぶてい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「武帝(中国、南斉)」の意味・わかりやすい解説

武帝(中国、南斉)
ぶてい
(440―493)

中国、南斉(なんせい)第2代皇帝(在位482~493)。姓名は蕭賾(しょうさく)。太祖高帝の長子。宋(そう)末の混乱の際に各地で武功をたてて高帝の南斉建立を助け、高帝が在位3年余で死ぬと、その後を継いで即位した。在位中は貴族より身分の劣る寒人(かんじん)層を重用して政治を行ったが、内政では地方支配制度の改革、戸籍整理による身分制整備、財政充実政策などに意を注ぎ、また外交では北魏(ほくぎ)と友好関係を維持するなど、南斉一代中もっとも安定した時代であった。陵は江蘇(こうそ)省丹陽(たんよう)近郊にある景安陵である。

[中村圭爾]

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