改訂新版 世界大百科事典 「武辺咄」の意味・わかりやすい解説 武辺咄 (ぶへんばなし) 武道に関する体験などを内容とする咄で,戦国時代に大名に仕える御伽衆(おとぎしゆう)(御咄衆)が主としてこれをおこなった。戦陣のときの伽に大いに流行したが,特に陣中の夜警でもてはやされた。武将たちは武辺咄で諸国の動静を知り,将卒の思想統一にもこれを役立たせた。戦国時代には眠気ざましに夜おこなわれることが多かったが,しだいに昼にもなされるようになった。何々夜話,咄之覚書などは武辺咄の記録である。執筆者:関山 和夫 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報