歯列弓(読み)しれつきゅう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「歯列弓」の意味・わかりやすい解説

歯列弓
しれつきゅう

歯列の描く曲線。正確には切歯の切縁,犬歯の尖頭,そして臼歯の頬側咬頭の尖頭を通る曲線をいう。歯列弓の実長は,日本人平均で,男性上顎 131mm,下顎 125mm,女性上顎 128mm,下顎 121mmである。一般に上顎歯列弓のほうが下顎歯列弓よりも長いが,それは,前歯部で上顎歯列が下顎歯列を前方から包んでおり,臼歯部でも外方に上顎歯列が半咬頭だけはみ出していて,臼歯列後端部も上顎歯列のほうが若干であるが突出しているためである。ヒトの歯列弓は通常,馬蹄状,半楕円形,放物線などを描くが,類人猿では犬歯が外方に突出し,U字形あるいは矩形をなしている。 (→歯列弓示数 )  

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世界大百科事典(旧版)内の歯列弓の言及

【歯】より

…第3大臼歯は欠けたり,顎骨の中に埋まったまま萌出できない(埋伏)頻度が高いので,20歳ごろはえるといっても個人差がとくに著しい(図7)。
【歯列と咬合】
 歯列は歯列弓といわれるように放物線状の弧を描いている。上あごの歯列弓は下あごのそれよりも半楕円形に近い。…

※「歯列弓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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