歳次(読み)サイジ

デジタル大辞泉 「歳次」の意味・読み・例文・類語

さい‐じ【歳次】

《古くは「さいし」。「歳」は歳星すなわち木星、「次」は宿りの意。昔、中国で、木星が12年で天を1周すると考えられていたところから》としまわり。とし。

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精選版 日本国語大辞典 「歳次」の意味・読み・例文・類語

さい‐じ【歳次】

〘名〙 (古くは「さいし」とも) 歳星(木星)が宿ること。また、その年度に宿る場所。木星が約一二年で天を一周するところから、中国の天文学で天を十二次(宿)に分け、その一次を移行する期間を一年とした。そこでその年に木星の所在する宿を歳次といい、転じて、年めぐり、年まわりの意に用いる。なお、十二次には十二支が配当されているので、その年の干支を表示する場合、たとえば「歳次甲子」といい、これを日本では「歳(ほし)甲子に次(やどる)」ともよむ。歳序
正倉院文書‐天平一二年(740)遠江国浜名郡輸租帳「遠江国浜名郡租帳夾名帳 天平十二年 歳次庚辰」
平家(13C前)二「維あたれる歳次、治承元年丁酉」 〔潘岳‐西征賦〕

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普及版 字通 「歳次」の読み・字形・画数・意味

【歳次】さいじ

歳星(木星)が十二年に十二次にわたって天を一周する。唐・白居易廬山を祭る文〕維(こ)れ元和十二年、(ほし)は丁(ていいう)に(やど)る、二二十五日乙

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