歴史[ヘロドトス](読み)れきし[ヘロドトス](英語表記)Historiai

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「歴史[ヘロドトス]」の意味・わかりやすい解説

歴史[ヘロドトス]
れきし[ヘロドトス]
Historiai

原語は「探究」の意。ギリシアの歴史家ヘロドトス史書。後世9巻に分けられた。アジアとギリシアの戦闘が主テーマで,リディア王クロイソスの時代からクセルクセスの敗北までを描く。リディアの古史から説き起し,リディアに代るペルシア興隆キュロス,カンビセス,ダレイオスと続く歴代の王の遠征とペルシア帝国の強大化を描き,ギリシアとペルシアの激突に向って筆を進めながら,各地の地理,習俗,宗教,政治などについて調査した結果を詳しく報告し,伝説や逸話を無数に盛込んでいる。終りの3巻ではイオニア反乱によって火ぶたが切って落されたペルシアとギリシアの宿命的対決の叙述に専念し,ペルシア軍の2度にわたるギリシア本土侵攻と,その失敗の模様を詳細に描いている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android