比比(読み)ヒヒ

デジタル大辞泉 「比比」の意味・読み・例文・類語

ひ‐ひ【比比】

[ト・タル][文][形動タリ]物事が並びつらなるさま。
「怪を信ずる者―として皆然り」〈津田真道明六雑誌二五〉
[副]一様に同じような状態であるさま。どれもこれも。
「専ら勧懲主眼として稗史を編む者―是なり」〈逍遥小説神髄

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精選版 日本国語大辞典 「比比」の意味・読み・例文・類語

ひ‐ひ【比比】

  1. [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 ( 多く「比比として」の形で ) 物事の並び連なるさま。
    1. [初出の実例]「揚芳一時、播美千載者、比比有焉」(出典:日本詩史(1771)二)
    2. 「世の怪を談ずる者嘖々として少からず、怪を信ずる者比々として皆然り」(出典:明六雑誌‐二五号(1874)怪説〈津田真道〉)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙
    1. 事柄がひとしなみに同じ状態であるさまを表わす語。どれもこれも。
      1. [初出の実例]「嬌舌春を説き〈略〉翠裙最も軽き者は比々是れ也」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉二)
      2. [その他の文献]〔戦国策‐秦策・昭襄王〕
    2. 事柄が頻繁であるさまを表わす語。しばしば。しきりに。
      1. [初出の実例]「名を稗史垂れ、跡を戯場に収むる者、比々焉あり」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)三)
      2. [その他の文献]〔漢書‐哀帝紀〕

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普及版 字通 「比比」の読み・字形・画数・意味

【比比】ひひ

しきりに。どれもこれも。清・兪〔古書疑義挙例、誤つて不字を増す例〕古書奧、らかにしし。後人曉(さと)らず、臆にひてし、其の眞を失ふを致すこと、比比として皆是れなり。

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