毛の荒物(読み)けのあらもの

精選版 日本国語大辞典 「毛の荒物」の意味・読み・例文・類語

け【毛】 の 荒物(あらもの・あらきもの)

(毛の荒いものの意) 毛のかたい、大きな獣。⇔毛の柔物(にこもの)
古事記(712)上「火遠理命は山佐知毘古と為て、毛麤物(けのあらもの)・毛の柔物(にこもの)を取りたまひき」
[補注]上代、神や天皇に捧げる贄(にえ)をいう慣用句。山で「毛のにこもの・毛のあらもの」、海で「鰭(はた)のひろもの・鰭のさもの」と、大小をも含め、陸の鳥獣類と海の魚介類とを総称した。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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