家庭医学館 「気管支嚢胞」の解説
きかんしのうほう【気管支嚢胞】
文字どおり気管支粘膜(きかんしねんまく)でおおわれた薄い壁をもつ嚢胞が、縦隔(じゅうかく)または肺内に発生します。
感染をおこさないかぎりは無症状のため、多くはX線検査などで偶然発見されます。
感染をおこしたときには、肺膿瘍(はいのうよう)と似た発熱、膿性(のうせい)たん、血(けっ)たん、喀血(かっけつ)などがみられ、縦隔に発生して気道(きどう)を圧迫すると、喘鳴(ぜんめい)(呼吸の際にゼーゼー、ヒューヒューという音がします)や呼吸困難をおこします。
X線検査、CT検査などで疑われますが、確定はむずかしく、多くの場合、手術によって切除して初めて診断が確定されます。
治療は、感染が落ちついたときに、手術によって嚢胞を摘出します。