デジタル大辞泉
「水盤」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
すい‐ばん【水盤】
〘名〙
① 底の浅い平らな陶器、または金属製の器。水を入れて
盆石、
生け花などに用いる。
水盆。《季・夏》
※
秋山記行(1831)一「
秋山の風に土足洗はねば
衣類も穢る故、水盤に行に、筵のうへを
泥足ながら爪立行て、洗足して
家内を見渡す」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
水盤
すいばん
いけ花で使われる花器の一種で、底の浅い平らな盤で盛り花に用いる。小竹の筒を沈めて、その筒に草木花をいけた「水鉢」「水盆」といったものから始まるが、広範に水盤として普及したのは、明治末、小原(おはら)雲心が盆栽・盆景の水盤を花器に使うことを思い付き、洋花も取り入れての自然描写的な盛り花を創始して以来で、盛り花の流行とともに各流でこれを用いるようになった。材質は陶磁、ガラスなどで形、色ともに種類が多い。花器としての水盤の発達から、現在は花器に穴をあけて盆栽に使用する場合も多い。
[北條明直]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
世界大百科事典(旧版)内の水盤の言及
【手水鉢】より
…水をためておく水穴は,浅い半球形のものが多く,楕円形,角形のものもある。 なお,寺社の手水鉢は水盤(すいばん)とも呼ばれ,四方吹放ちの建物に据えられることが多く,建物を手水屋,水盤舎などと呼ぶ。また皇居清涼殿朝餉間(あさがれいのま)に北接して,天皇が手水を進める場所として手水の間があった。…
※「水盤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」