日本大百科全書(ニッポニカ) 「永瀬清子」の意味・わかりやすい解説
永瀬清子
ながせきよこ
(1906―1995)
詩人。岡山県生まれ。愛知県立第一高女卒業。第一詩集『グレンデルの母親』(1930)により登場、北川冬彦の『時間』『磁場(じば)』の中核同人として活動。第二次世界大戦後岡山に戻り、詩誌『黄薔薇(きばら)』を主宰。ニュー・デリーの「アジア諸国民会議」にも出席、幅広い社会活動に携わる。繊細な比喩(ひゆ)法の冴(さ)える詩が多い。詩集に『諸国の天女』(1940)、『美しい国』(1948)、『薔薇詩集』(1958)、『永瀬清子詩集』(1979)ほか多数、短章集『蝶(ちょう)のめいてい』(1977)ほかがある。
[原崎 孝]
『『永瀬清子詩集』『続永瀬清子詩集』(1979、82・思潮社)』